豊田さんインタビュー

「想像と違う!」をなくすために。新人社員がリゾバ研修で実感したマッチングの大切さ

普段は求職者のみなさまに、リゾートバイトのお仕事を紹介しているヒューマニック社員。

「雪国の寒さより、人間関係がつらかった」
「想像以上に仕事がハードで、心が折れそうです」

そんな声を聞くたびに、私たちは考えます。

「どうすれば、求職者の皆さんに安心してリゾートバイトを楽しんでもらえるのだろうか」と。

その答えを探すために、ヒューマニックでは社員自らがリゾートバイトを体験する研修を実施しています。

今回リゾバに初挑戦したのは、2025年6月に入社したばかりのトヨダさん(20代/女性)。

はじめての寮生活、足が悲鳴を上げたお仕事、職場で直面したリアルなギャップ……。
リゾバを経験して、求職者との向き合い方にどんな気づきがあったのか、リアルな声をお届けします。

明るく元気な女子社員が初リゾバに挑戦!

新入社員 イメージ

トヨダさんは、リゾート地で働きたい求職者のマッチングをサポートする「採用コーディネーター」として働いています。

トヨダさんは、初対面の人が集まる場でも物怖じせず、積極的にコミュニケーションを取れる社交的なタイプ。
ですが、知らない土地での住み込みは「はじめて」。不安はなかったのでしょうか。

トヨダ: 私がけっこう楽観的なタイプなのと、期間が決まっていたので不安はなかったですね。

編集部:えっ!人間関係とか不安になりませんか?怖い人いないかな、皆の輪に入れなかったらどうしようみたいな……。

トヨダ: 勢いで飛び込んでみましたが、意外と大丈夫でした!
これは職場に行ってわかったことですが、リゾートバイトって、入れ代り立ち代りで人が動く環境なので、受け入れ側もそれを理解してくれています。だからそんなに心配しなくても大丈夫ですよ!

編集部:なるほど。スタッフさん全員が通ってきた道ですし、新人の心細い気持ちを理解してくれる方も多そうです。

トヨダ: そうですね。実際に私が働いた職場は、立場に関係なく皆さん本当に仲が良くて、雰囲気はすごく良かったです。
ただ、思っていたよりも仕事が体力勝負で、正直つらいなと思うこともありました

編集部:ポジティブ女子のトヨダさんが直面した、「リゾートバイトのつらさ」とは一体……?

想像よりも大変⁉バイキングスタッフのお仕事

白樺リゾート池の平ホテル

今回トヨダさんが経験したのは、長野県の白樺湖エリアにある「白樺リゾート池の平ホテル」のバイキングスタッフ。

学生時代は、居酒屋などで接客業のアルバイトをしていたトヨダさんですが、社会人になってからはデスクワーク続き。そのせいか、想像よりもスピードと体力を求められる仕事だと感じたそうです。

ギャップあり!意外と体力勝負だった

編集部:今回経験された「バイキングスタッフ」の仕事内容を教えてください。

トヨダ: お皿を下げる「バッシング」という作業がメインです。
まず最初に任されたのは、バッシングした食器をワゴンに積んでいく仕事でした。

編集部:簡単そうに聞こえますが、実際にやってみると大変だったとか?

トヨダ: 作業はものすごく簡単です。けれど、食器の量がものすごくあります。なので、カトラリーの向きを揃えたり、 お皿の縁に付いた汚れを避けて持つ暇もなく、食べ残しの汚れが手に付いた状態で片付けをしていました。
なので、みんな腰のところにダスター(台拭き)を入れていて、多少の汚れはそこでちょこちょこ拭いたりしながら作業をしていましたね。ただ、完全に手が汚れてしまったときは、洗いに行っていました。

編集部:その作業が慣れてきたら、バッシングをやる流れなんですね。

トヨダ: そうです。バイキング会場を歩き回りながら、空いているお皿があったらどんどん下げていきます。
バッシングに慣れて食事会場のテーブル位置を覚えたら、お客様を席まで案内する仕事も任されます。150席くらいあったので、時々メモを見ながら何とか乗り切りましたね。

一通りの仕事を覚えたら、基本的にバッシングをしながら、状況に応じて他の作業もこなしていく感じでした。お客様が来られたら席を案内して、落ち着いてきたらバッシングをやる、その繰り返しですね。最後に、締め作業でフロアの掃除をして終了です。

バッシング イメージ

編集部:勤務中はずっと歩き回っている感じでしたか?

トヨダ: そうですね。立ち止まる時間はほとんどありません。
会場内を歩き回りながら、空いているお皿を下げて、お客様から質問されたら答えて、分からなかったら社員さんに聞いて……と、常に動き回っていました。

ただ難しいことは何もないので、初心者におすすめの職種だと思います。姿勢を正しく、ニコッとできる人ならだれでも大丈夫です。

人から感謝されるのが、こんなにうれしいなんて!

編集部:バイキングスタッフは接客機会が少ないイメージがありますが、「やりがい」はありましたか?

トヨダ: それが、お客さまからけっこう声をかけてもらえるんです。。「ごちそうさま」「おいしかったです」って言われると、うれしかったですね

たとえば、こんなことがありました。

寝てしまってご飯が食べれなかったお子さんがいらしたので、お弁当パックを用意してお渡ししました。ご両親にすごい感謝されて、それが結構うれしかったですね。
あとは、親子三世代で宿泊されていたお客様が、おじいちゃんの誕生日をみんなでお祝いしている場面に立ち会えたこともありました。

そんな幸せな場面に立ち会えたり、感謝の言葉をもらえるのが「やりがい」になっていましたね。

お風呂は?トイレは?虫は?リアルな寮事情

リゾートバイト寮の悩み

住み込みで働くとなると、生活拠点となる「寮」の環境は一番気になるポイント。

求人票や担当者の説明でイメージしていたものと、実際の暮らしぶりにギャップを感じ「え、こんな感じなの?」と驚くこともあります。

今回は、トヨダさんが実際に過ごした寮について、お風呂やトイレの設備、虫事情についてお聞きしました。

建物は古いが、清潔感がある寮

編集部:行く前のイメージと、現地で感じた印象に違いはありましたか?

トヨダ: まあまあ、ありましたね。寮は古い学校の校舎みたいな雰囲気で、林間学校で泊まる「青少年の家」的な宿泊施設に近いイメージです。
ただ誤解してほしくないのは、古い=汚いではないです。清潔感はありますし、慣れてしまえば過ごしやすかったです!

編集部:トイレや洗面台など、共用の水回りはどうでしたか?

トヨダ: 洗面所は、小学校の手洗い場みたいな横長のステンレス台でした。トイレは年季を感じさせますが、清潔感はありますし、すべて洋式トイレでした。

編集部:なるほど。寮のお風呂はどうでしたか?

トヨダ: 多少の古さを感じるかもしれませんが、湯船は広いですし清潔感もあります。24時間利用できたので、朝と夜に入っていました。

編集部:シャンプーや洗濯剤は持参でしたか?

トヨダ: 持参です。私は短期だったので、シャンプーなどは小分けタイプのものを持ち込みました。長期のスタッフさんは、みなさんはボトルごと持参されていましたね。
洗濯剤や柔軟剤も、自分で用意する必要があります。

編集部:寮も山の中にあったと思いますが、虫は多かったですか?

トヨダ: 虫は見かけなかったですね。だた私が行ったのは10月で、標高があって気温も低く、虫が出にくい時期だったかもしれません。

編集部:個室寮のお部屋はどうでしたか?

トヨダ: 4.5畳のスペースだったので、布団を敷いたら半分埋まる広さでした。ただ窓があったので、それほど窮屈感は感じなかったです。

私の場合、寮で長く過ごすことがほとんどなかったので気になりませんでしたが、 寮でゆっくり休みたい方もいらっしゃるので、そういう人は狭く感じるかもしれませんね。

「想像と全然ちがう!」求職者のギャップを減らしたい

リゾートバイトの人間関係

実際にリゾートバイトを体験し、行く前のイメージとのギャップを肌で感じたトヨダさん。
その経験から、「ギャップは正直に、でもネガティブになりすぎないように伝えること」が大切だと感じたそうです。

求職者がイメージしやすいよう「具体的な情報」を伝える

トヨダ: 良くしてくれたスタッフさんの1人に、一度池の平ホテルを離れ、戻ってきたという方がいました。
とっても好待遇のお仕事先だったそうですが、あまり人間関係が良くなく、池の平ホテルが恋しくなって帰ってきたとのことで、やはり人間関係って大事なんだなあと思いましたね。

編集部:どんなに環境が良くても、居心地が悪いと続けるのは難しい。けっこうリアルですね。

トヨダ: リゾートバイトは寮生活なので、仕事終わった後も顔を合わすわけですし、気持ちの切り替えがなかなか難しいですよね。生活を共にする隣人以上の関係になるので、人間関係が何よりも大切になってきます。

ですが「人間関係の良さ」は、人によって基準が違います。だからこそ私たち派遣会社は、職場の雰囲気をできるだけ具体的に伝えることが大事だと感じました。

たとえば、
・「仕事とプライベートの区別がはっきりしている」
・「みんなすごく仲良しで、頻繁に飲みに行ったりする」
とか。

こうした情報を、できるだけ詳しく求職者の方にお伝えして、職場環境をイメージしていただく。それが入職後のミスマッチ防止につながる、第一歩になると思いました。

過去の経験から、仕事との相性を見極める

池の平ホテル 館内

編集部:スタッフさんと職場のミスマッチを減らすためにも、職場のイメージをしっかり伝えることが大事なんですね。それでいうと、今回体験したバイキングスタッフは、体力面ではギャップがありそうですね。

トヨダ: 仕事内容は求人票のとおりでしたが、想像よりも「体力」と「タフさ」が必要でした。なにより足がめちゃくちゃ痛くなったのは想定外で、ズキズキと突き上げてくるような痛みは登山後の感覚に近かったです。

編集部:それは本当に痛そう……。ちなみに足の疲れは、どうやってケアしていました?

トヨダ: 近くにあるリゾートローソンで、 「休足時間」という冷却湿布を大量に買い込んで、寝るときに足の裏、甲、ふくらはぎに貼っていました。
あと、中抜けの時間に福利厚生でホテルの温泉に入ったんですよ。サウナもあって、それでけっこう疲れがとれましたね。温泉効果は絶大です!

編集部:なるほど。そうなると、体力に自信がなかったり、立ち仕事の経験が少ない方だとけっこうキツそうですね。

トヨダ: そうですね。もちろん、同じ職種でも職場によって仕事内容は違うので、一概には言えません。

ただ、体力や相性が合わないミスマッチを防ぐためにも、特に就業経験の浅い10代の方や、フルタイムのお仕事から一度離れているシニア層の方には、部活動経験や趣味、普段の過ごし方などを教えてもらい、体力的に無理がないかを確認しながらお仕事を紹介する必要があるなと感じました。

編集部:たしかに。仕事に慣れる前に限界がきてしまったら、リゾバが苦い思い出になっちゃいますよね。ちなみにお仕事や生活に慣れるのに、どのくらいかかると思いますか?

トヨダ: 私は短期間だったので、慣れる前に研修が終わってしまいました。スタッフさんの話では、人間関係と体が慣れるまでの最初の数日~2週間かかるそうで、その時期が一番つらいそうです。

なので特に立ち仕事の経験がない方には、「耐える期間があるけれど、山場を超えたら慣れてくるので大丈夫ですよ!」と事前にお伝えしたいですね

リゾバ.comのトヨダさん

編集部:最後に、「まだリゾバをしたことがない人」に向けてメッセージをお願いします。

トヨダ: 数ヶ月のリゾバとなると、やっぱり人間関係が不安になりますよね。

はじめは馴染めなくて当たり前なので、あまり不安にならないで大丈夫ですよ、とお伝えしたいです。

リゾバスタッフ全員が同じ道を通っているので、職場の仲間たちはきっと新人さんの不安な気持ちを理解してくれていると思います。
なので、きちんと挨拶をしたり、自分から話しかけたりすれば、自然と距離は縮まるはずです。

トヨダさん

トヨダさん

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【今回のリゾバ先】白樺リゾート池の平ホテルについて

白樺湖エリア

白樺リゾート池の平ホテルがあるのは、標高1400mの高原リゾート。湖畔には遊歩道が整備され、ホテルや遊園地、美術館に博物館などが点在しています。

トヨダ: まずは「湖畔」というロケーションが最高に良いです!
湖の周りには白樺の木が並んでいて、山に囲まれているというよりは開けていて、とっても清々しい場所でした。歩いていて気持ちがよかったです。

聞いた話だと、白樺湖エリアはスイスの「ツェルマット」という場所を参考に街づくりに取り組んでいるそうです。北欧に近い雰囲気もあって、ロケーションはかなり推しポイントですね!

白樺湖

編集部:中抜けの休憩時間はどんなふうに過ごしていましたか?

トヨダ: パンとコーヒーを買って、音楽を聴きながら湖畔をふらふら散策していました。それだけでも、めっちゃ気分良いんですよ。

ただこれは、白樺湖というロケーションパワーも大きい気がします。
たとえば、箱根とか草津とか温泉街のど真ん中だと、観光客も多いですし、お金を払わずボーっとできる場所は限られてくるかもしれません。

そういう意味で、白樺湖は人の少なさとかもちょうど良くて。湖畔沿いで、しかも周りに何もないってところって、そんなに人が来ないじゃないですか。
だからスタッフさんの中には、レジャーシートと毛布を持ち出して、原っぱで一緒にお昼寝をして過ごす方もいるみたいです。一緒に過ごすなかで仲が深まり、付き合った方もいるそうですよ。

編集部:休憩中に原っぱでお昼寝ですか⁉なんて羨ましい……。

トヨダ: そういった過ごし方ができるのも、リゾートバイトだからできることですよね。

歴史的な街並みを散策したいのか、自然の中でゆったり過ごしたいのか。勤務地を選ぶときは「どうやって過ごしたいか」のイメージをもってお仕事探しをするのがおすすめだと思いました!

トヨダさん

トヨダさん

リゾバなら、旅行ではできない「贅沢な楽しみ方」ができると思います!コーヒーとパンを買って湖畔でぼーとするとか、ベンチで音楽を聴くとか。ゆるーく、自分のしたいように過ごせる。旅行よりも本当に自由で、自分の好きなように過ごせるのは、リゾートバイトだから実現できることだと思います!

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リゾートバイトを始める流れ

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    お仕事決定、出発

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    お仕事スタート

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この記事を書いた人

むらうみ

むらうみ

むらうみ

観光、アウトドア業界のライター・編集者を経て、リゾバ.com編集部にジョイン。 “ひとり旅”が好きで、有給と給料はすべて旅行につぎ込む。旅好きが高じて、国内旅行業務取扱管理者の資格を取得。

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