老後2000万円問題の影響もあり、定年後の仕事について頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
医療費の高騰や公的年金の減額、加えて「そもそも仕事はあるのか?」など、定年後の悩みは尽きませんよね。
そこで本記事では、定年後の働き方やおすすめの職種、仕事探しのポイントを紹介します。
定年後の仕事や生活、みんなはどうしてる?

定年を迎えたシニアの暮らしは、「悠々自適」なのか、「現役でバリバリ仕事」なのか、どんな生活を送っているのか気になりますよね。
仕事を完全に引退して孫とのんびり過ごす方もいれば、生活費を稼ぐために毎日働く方もいます。
また、田舎に移住して自給自足の暮らしを選ぶ、やりがいや生きがいを求めてアルバイトを始めるなど、その生き方は十人十色です。
ただ、多くの方が定年後の生活に不安を感じており、特に以下のような悩みを抱えています。
「年金だけで本当に足りるだろうか」
「 物価の高騰でこの先暮らしていけるだろうか」
「 生きがいを失い、人生の目標がなくなるのではないか」
次章で詳しく解説しますが、実際には定年後も働くシニアが増えています。
完全に引退するよりも「適度に働きながら、暮らしの充実や生活の安心を優先させる」生き方を選ぶ方が多いようです。
65歳以上のおよそ半数が働いている!

総務省の調査によると、65歳以上の就業者数は20年連続で増加傾向にあり、2023年度は男女合わせて「914万人」と過去最多を記録しています。
年齢比の内訳をみると、65歳以上の就業率は約25%、65~69歳に絞り込むと52%という結果に。
つまり65〜69歳は2人に1人、シニア世代全体でみても4人に1人が仕事をしているという事実があります。
このデータを見る限り、「やっぱり働かないといけないのか」と思いますよね。
しかし定年後に仕事するのはネガティブなことだけではなく、新しい挑戦により、やりがいや生きがいを見つけるといったポジティブな側面もあります。
また社会的なつながりを保てる、健康的な生活を送れるなどの点も大きなメリットです。
そこでより有意義な定年後のワークライフを送るために、推奨したい働き方の選択肢を4つ紹介します。
「定年後、どう働けばいい?」を解決する4つの選択肢

1. 継続雇用制度を活用して今の会社で働く

定年後のキャリアで、もっとも安定している道は継続雇用制度を活用することです。
高年齢者雇用安定法第9条により、企業側は「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの選択肢を設ける必要があります。
この制度により、定年後から65歳まで同じ会社で就業することが可能に。
加えて、高年齢者雇用安定法の改正により、企業は「70歳までの就業機会確保」という努力義務があるため、安定したキャリアを確保できます。
なお再雇用制度も、継続雇用制度の一部に含まれます。
メリット | デメリット |
---|---|
慣れ親しんだ職場で働き続けられる | 再雇用後は給料が減少する可能性がある |
これまで培ったスキルや知識を活用できる | 定年前の部下が上司になるケースもある |
労働時間・勤務日数の調整と給料の安定を期待できる |
【継続雇用制度をおすすめできる人】
- 新しいチャレンジよりも安定を確保したい人
- これまで勤めてきた会社に貢献したい人
- 新しい挑戦(副業や起業)+安定した生活を両立したい人
2. 他社に転職する

ハローワークやシルバー人材センター、転職エージェントを通じて、定年後は新しい会社で働く選択肢もあります。
とくに昨今は「60代に特化した転職エージェント」 も誕生し、定年後でも転職しやすい環境が整っています。
警備員や介護職、タクシードライバーのほかに、豊富なマネジメント経験を生かせる中小企業の管理職募集など、60代をメインの対象にした求人は少なくありません。
ハードルは高いものの、前職と同水準の待遇を狙える可能性があります。スキル次第では、それ以上の年収や条件を提示してもらえることもあるでしょう。
メリット | デメリット |
---|---|
新しい環境に刺激をもらえる | 採用される難易度が高く、転職まで時間がかかる |
新しい人間関係を構築し、社会的なつながりを保てる | 新しい労働環境や作業に慣れる必要がある |
新たなやりがいを見つけられる可能性がある |
【他社への転職をおすすめできる人】
- 新しい業界・職種でキャリアの幅を広げたい人
- 安定よりも新たな環境での刺激を優先したい人
- これまでの専門知識やマネジメント経験を他社で生かしたい人
3. 趣味やスキルを活かした「小さな起業」

「定年後は仕事にやりがいを持ちたい」
「人生の生きがいが欲しい」
そんな思いがある方は、趣味やスキルを仕事に変えるシニア起業も一つの選択肢です。
昨今はインターネットの発展により、パソコン・スマホ、ネット環境さえ準備すれば、自宅にいながらオンライン講座やネットショップを始められます。
ブログやYouTubeで情報発信して広告収入を得るなど、少資本・低リスクで始められるビジネスが格段に増えました。
たとえば……
・パソコンやスマホの使い方を教えるシニア向け講座
・30代・40代の若手管理職を専門としたオンラインコーチング
・プログラミングのオンラインレッスン
・観光地や人物、イベントの写真販売
いずれも初期費用を抑えつつ、自分のペースでビジネスを展開できます。
メリット | デメリット |
---|---|
少ない資金で起業を実現できる | 集客や販路開拓をすべて自力で行う必要がある |
自身の得意分野を活かして、人の役に立てる | 会社員とは異なり、法律(特商取引法)や顧客対応など、ビジネスに関する全責任を伴う |
柔軟な働き方を叶えられる |
【趣味やスキルを活かした起業をおすすめできる人】
- 人に直接感謝されるような仕事がしたい人
- 収入の安定よりもやりがいや自由度を優先したい人
- 会社員時代から起業を視野に入れていた人
4. 「リゾートバイト」で働きながら旅をする

リゾートバイトとは、全国の観光地にある旅館・ホテルなどの宿泊施設、テーマパークなどの商業施設で「住み込み」で働くお仕事のこと。
寮の家賃・水光熱費はキホン的に無料。勤務先によっては3食まかないが付いたり、まかないの代わりに食事手当が支給されるなど、生活費はほとんどかかりません。
また勤務先によっては施設の温泉が入り放題など、リゾートバイトならではの特典もあります!

若者のイメージが強いですが、シニア層の就業者は年々増加傾向にあり、最近はTVニュースで取り上げられたことで広く認知される働き方となりました。
メリット | デメリット |
---|---|
生活費がほとんどかからず、手取りの多くを貯金に回せる | 生活に慣れるまでストレスを感じる |
職場や地域住民たちと新しい交流ができる | 職場によっては若者が多い |
離島、山間の温泉地、趣のある城下町など、憧れの観光地にいける ※交通費も往復分支給あり |
【リゾートバイトをおすすめできる人】
- プライベートと仕事を充実させたい人
- 生活コストを節約して貯金を優先させたい人
- 旅行やアウトドアが好きな人
- 地方移住を検討している人

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定年後の働き方を見据えた、仕事探しの3つの心得

1.働くうえで「譲れない条件」を決める

ワーク・ライフ・バランスを充実させるために、まず働くうえで「譲れない条件」を決めましょう。
・家族の介護があるなら、勤務地や拘束時間
・やりがいを求めるなら、仕事内容が魅力的であるか
・交友の輪を広げるなら、同僚の年齢比が同世代か
など、働くうえで自分が一番大切にしたいことを明確にしておきましょう。
どこかで妥協をしないとなかなか仕事が決まらず、時間だけが過ぎてしまいます。
条件が絞り切れない場合、紙やパソコンで、条件の優先順位を1〜3の数字や「◯」「△」「×」などの記号を使い、3段階でランク分けしてみるとよいでしょう。
2. 自身のスキルや経験を棚卸しして、強みを把握する

定年後の仕事探しでは、まず自分のスキル・経験の「見える化」が大切です。
過去の業務内容や成果、上司やクライアントから評価されたポイントを書き出してみましょう。
経験則をもとにスキルや強みを把握できれば、自身が活躍できる職場のイメージが具体的になるはずです。
長年管理職として勤めたのであれば、「地域名 マネジメント 求人 シニア」と検索してみると、自身の強みとマッチする求人が見つかる可能性があります。
またスキルや強みが不足している場合、オンライン講座や資格取得で補完するのもおすすめです。
昨今はオンライン講座が発展しているため、定年後のキャリアを見据えて仕事終わりに自宅で効率よく学習することも可能です。
3. 段階的スケジュールで不安を減らす

会社を退職してから焦らないよう、在職期間に定年後の段階的なスケジュールを立てておくようにしましょう。
たとえば「定年の3ヶ月前までに介護福祉士の資格を取得する」「この記事を読んだ後に、介護専門の求人サイトに登録して情報を集める」など、具体的な計画を立てると行動しやすくなります。
普段使っている手帳やカレンダーアプリに、「〇月までに〇〇を達成する」と書き込むことで、定年後の不安を減らし、計画的に行動していけるでしょう。
シニア世代も挑戦しやすい!定年後におすすめの仕事5選
定年後におすすめの仕事を5つまとめました。
● 警備員
● マンション管理員
● タクシードライバー
● 家事代行
● 介護
1. 警備員

警備員は、オフィスビルや法務局、役所といった公的機関、大型商業モールで不法侵入の防止・見回り・対応などを行う仕事です。
年齢に関係なく活動できますが、立ち仕事で体力を求められる点に注意が必要です。
給料 | ・時給1,150円〜1,400円 ・日給8,000円〜15,000円 |
メリット | ・仕事内容がシンプルで始めやすい ・早朝、日中、夜勤と働ける時間の幅が広く、ライフスタイルに合わせやすい |
デメリット | ・外仕事が多く、天候や気温の変動でメンタルや体調に影響が出る ・トラブルや事故に巻き込まれる可能性がある |
向いている人 | ・体力や忍耐力、対応力に自信がある人 ・責任感がある人 |
2. マンション管理員

マンション管理員は、住民が安心して暮らせるように管理・サポートする仕事です。
具体的には、施設内の清掃や安全点検、住民とのコミュニケーション、そのほかにも受付業務から掲示物の作成・更新、設備工事・作業の立ち会いまで幅広く対応します 。
給料 | ・時給1,050円〜1,800円 ・日給3,500円〜9,000円 |
メリット | ・ライフスタイルと仕事を両立させやすい ・適度に体を動かせるため、運動不足を解消できる |
デメリット | ・見回りによる階段の上り下りで体力を必要とする ・住民からの無茶な要望やクレームを言われるケースがある |
向いている人 | ・綺麗好きな人 ・プライベートと仕事を両立させたい人 |
3. タクシードライバー

タクシードライバーは、乗客を目的地まで送り届ける仕事です。
時には高齢者や障害者の方の乗車のサポートをしたり、外国人観光客の質問に答えたり、多くの人に貢献できるやりがいがあります。
そのほかにも車両点検や清掃、運行記録の作成などの対応も必要です。
活躍しているシニアも多く、普通自動車第二種免許(AT限定でも可能)を保持していれば未経験でも始められます。
給料 | 日給10,000円 ※固定給・歩合制もしくは固定給と歩合制の組み合わせなど、求人によって給料形態が異なる |
メリット | ・職場の人と関わる機会が少なく、人間関係の問題に悩まなくてすむ ・自分の裁量で仕事を進められる |
デメリット | ・乗客とトラブルになるケースがある ・長時間座りっぱなしのため、肩や腰に負担を抱える |
向いている人 | ・自己管理できる人 ・車の運転が好きな人 |
4. 家事代行

家事代行は、依頼者の自宅の清掃や家事、料理などを代行する仕事です。
所属する会社やサービスにもよりますが、活動エリアや勤務時間は自分で決められ、シニアでも働きやすい傾向にあります。
給料 | 時給1,050円〜1,800円 |
メリット | ・自分のペースで活動できる ・料理や家事など、日常生活に活かせるスキル、知識を習得できる |
デメリット | ・掃除や洗濯など体力的な負担が大きい ・利用者ごとのマナーやルールを覚える必要がある |
向いている人 | ・細かいところまで気を遣える人 ・丁寧なコミュニケーションを取れる人 ・自己管理が得意な人 |
5. 介護士

介護は、老人ホームや高齢者向け住宅などで、高齢者の生活や身の回りの支援をする仕事です。
介護業界の人手は足りておらず、シニア採用を積極的に進めている企業は少なくありません。高齢者をサポートし、直接感謝されることもある魅力的な仕事といえるでしょう。
給料 | ・時給1,000円〜2,100円 ・日給15,000円〜21,000円 |
メリット | ・社会貢献につながる ・介助手順や認知症、介護保険など日常生活でも活かせる知識・スキルが身に付く |
デメリット | ・利用者の体を支えるシーンが多く、肉体的な負担が大きい ・覚える業務量が多く、責任感も大きい |
向いている人 | ・周囲に気を配れる人 ・細部まで気を遣える人 ・周囲との連携が得意な人 |
定年後、何をしようか迷っているなら、まずはリゾートバイトで一歩踏み出そう

「旅行が好きで、日本全国を巡りたい」
「地方移住を考えている」
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この記事を書いた人

むらうみ
むらうみ
観光、アウトドア業界のライター・編集者を経て、リゾバ.com編集部にジョイン。 “ひとり旅”が好きで、有給と給料はすべて旅行につぎ込む。旅好きが高じて、国内旅行業務取扱管理者の資格を取得。
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