リゾバで出会った“濃くて忘れられない人たち”図鑑【No.04】

リゾートバイトで出会った「忘れられない、濃ゆい人たち」No.04-05

更新日:2025年11月13日

リゾートバイト歴通算5年以上の伊藤です。

リゾートバイトを続けていると、いろんな人との出会いがあります。

全国から集まる仲間は、年齢も出身地も、人生の背景もバラバラ。
そのせいか、思い返すと「個性豊かな人たちと一緒に働いていたな」と笑ってしまうほど、濃いキャラがたくさんいました。

ニセコ リゾートバイト

中には「今どうしてるかな?」とふと思い出す人もいれば、「結局あの人は何者だったんだろう」と謎のままの人も……。

今回は私のリゾバ体験を振り返りながら、リゾバ先で出会った“濃くて忘れられない人たち”を紹介します。

No.04 まわりから浮いている、でも自分とは「秘密の休憩仲間」

No.04 孤立してた社員、でも自分とは“秘密の休憩仲間”

二回り年上の「兄貴」

とあるホテルでフロントをしていた時のこと。
よくシフトが一緒になった社員(推定40歳)は、他のスタッフから少し距離を置かれていました。立場に自信があるのか、言葉づかいがどこか強気で、最初は少し驚いたのを覚えています。

「俺があと5人いれば、このホテルもちゃんと回るんだけどな〜」が口癖でした。

少し不器用なところはありましたが、妙に自信満々で尖っている姿に、どこか“純粋さ”を感じたのを覚えています。
20代だった私にとっては不思議と親しみやすい存在で、まるで「兄貴」みたいに接していました。

自動販売機

二人だけのヒミツ……

二人でフロントに立っていると、彼はよく「おい、タバコ吸ってきていいぞ。他のやつにはバレるなよ」と教えてくれた秘密のスポットに送り出してくれました。
戻ると「次、俺な。頼んだぞ」と入れ替わる。ときには「二人で吸いに行こうぜ」と、一緒に休憩することも。そんな時間が妙に楽しかったのを覚えています。

周りから、彼に対する不満の声を聞くこともありましたが、私にとってはシフトが一緒になると「やった!」と思える相棒のような存在でした。

No.05 ツンデレ料理人と一眼レフ

料理人 イメージ

最初はすごく苦手だった……

正直いちばん苦手だったけれど、そのぶん成長を与えてくれたのが、とある料理長(推定50歳)でした。
私は調理補助として働いていましたが、

「おい!それ早く持ってこい!」
「何回言ったらわかるんだ!」

と、とにかく言葉が厳しく、叱咤の嵐……。途中で「やめたい」と思うほど、精神的に追い込まれました。
しかし、このままやめてしまっては、自分に負けるような気がしてプライドが許せませんでした。

リゾートバイトの厨房

真剣に取り組めば、ちゃんと認めてくれる!

そこで「見返してやろう」と気持ちを切り替え、細かい作業を全てメモ。休憩時間も段取りの練習。徹底的に準備して完璧に仕事をこなし、わざと余裕ぶった顔を見せました。

すると次第に、彼の態度が変わっていきました。

それまで、私のことを名前ではなく「おい!」だったのが、「伊藤!」と名前で呼ぶように変わったのです。

手が空いた時には、少し冗談交じりに「飯ちゃんと食ってるか?」「彼女いんのか?」と声をかけてくれるようになりました。明らかに「仲間」として認めてくれたような気がしました。

まさにツンデレ。

思い出の一眼レフカメラ

20万相当の一眼レフを貰い受ける

仕事の満期が近づいた頃には、一緒にタバコ休憩をするほどの関係に。

そして何気ない会話で「写真が好き」と言ったら、「じゃあ俺の一眼レフやるよ」と、ほぼ未使用の20万円近いカメラを譲ってくれました。

最後の日、感謝を込めてタバコをワンカートン渡し、固く握手。今でもその一眼レフを大切に使っています。

一期一会もリゾバの魅力

リゾートバイト 縁

この記事で紹介した人たちとは、それ以降一度も会っていません。今どこで何をしているのかもわかりません。

けれど彼らは、ずっと私の心に残っています。リゾートバイトでなければ出会うことはなかったでしょう。
そして確かなことは、彼らとの出会いが私に多くの学びや成長を与えてくれました。

リゾートバイトには、そんな偶然の出会いが待っています。
たとえ短い時間でも、心に残る人と出会えること。これこそが、リゾバならではの魅力だと思います。

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この記事を書いた人

伊藤 良二

伊藤 良二

伊藤 良二

リゾートバイト歴は累計5年以上。全国10箇所で働きながら、海外を旅してきました。現在はタイに拠点を置き、WEBライターとして活動しています。勤務地の中でも特に温泉地が好きで、最も思い出に残っているのは城崎温泉です。

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